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2025年8月26日

食品の市中価格・卸価格・原材料価格の情報収集をおこなう

食品業界における価格変動への対応が急務となっています。

食品業界における価格変動の振れ幅は、劇的に拡大しています。原材料の高騰に加えて物流費やエネルギーコストなどの圧力で、食品メーカーが価格改定を次々に実施し、その判断スピードは従来の半期ベースから四半期、さらには月次レベルでの対応が求められるようになりました。

従来の人力による情報収集では、判断に必要なデータの取得に時間を要し、市場変動への対応が後手に回るリスクが高まっています。価格改定の判断遅れは、粗利率の悪化や競合他社との価格競争力低下に直結するため、情報収集プロセスの自動化と高度化は経営上の重要課題となっています。

本稿では、食品業界の価格管理業務に携わる方々が効率的に価格情報を収集・活用するための具体的手法と、AIを活用した次世代情報収集サービスの導入メリットについて解説します。

価格管理業務において監視すべき情報

市中価格

小売市場における最終消費者向け価格であり、競合他社の価格戦略や消費者の価格受容性を把握する上で重要な指標です。具体的には、東京中央卸売市場の青果・水産物価格、全国主要都市の小売POSデータ、日経商品指数17種などが該当します。

卸価格

メーカーから小売への中間流通価格であり、自社の価格設定や流通マージンの適正性を評価する基準となります。食品産業新聞や日本食糧新聞などの業界紙で公開される主要卸売業者の価格情報、業界団体が発表する標準価格などを継続的に監視する必要があります。

原材料相場

製品原価に直接影響する国際商品相場であり、価格改定の根拠となる最も重要な情報です。シカゴ商品取引所(CBOT)の小麦・大豆・トウモロコシ先物価格、ロンドン金属取引所(LME)の砂糖・パーム油相場、FOB価格による輸入原材料費などを日次でモニタリングします。

公的統計・業界情報

農林水産省の農業物価統計、米国農務省(USDA)のWorld Agricultural Supply and Demand Estimates(WASDE)、国連食糧農業機関(FAO)の食料価格指数など、政策判断や長期トレンド分析に必要な公的データも重要な情報源です。

具体的な情報活用シナリオ

食品メーカーの購買・調達担当者

四半期ごとの原材料契約更改において、交渉材料として直近3ヶ月の相場動向と今後3ヶ月の予測データが必要です。特に、CBOT先物価格の変動率が一定の割合を超えた場合、契約価格の見直し提案を行うタイミングを判断します。また、複数の原材料を組み合わせた製品では、各原材料の価格変動が製品原価に与える影響度を定量的に評価し、優先的に価格交渉を行う原材料を特定します。

食品メーカーの価格担当・原価企画担当者

月次の収益性分析において、原材料価格の変動が製品別粗利に与える影響を定量化し、価格改定の必要性と改定幅を算出します。例えば、主要原材料の価格が前年同月比で一定の基準を上回った場合、粗利率維持のための適正販売価格を逆算し、競合他社の価格動向と比較検討します。

外食チェーンの仕入担当者

週次のメニュー原価管理において、主要食材の価格変動を日次で把握し、仕入価格の上振れ率が予算の基準を上回る場合は代替食材への切り替えや仕入先の変更を検討します。季節変動の大きい青果物については、過去5年間の同時期価格と比較し、特売メニューの企画や販促計画の調整を行います。

食品小売のカテゴリマネージャー

カテゴリ別の粗利管理において、仕入価格の変動に応じた販売価格の調整と、競合他社との価格競争力を維持するための戦略立案が求められます。特に、ナショナルブランドとプライベートブランドの価格差を適正に保つため、メーカーの価格改定情報を早期に入手し、PB商品の価格設定を見直します。

効果的な情報収集手法

従来手法の限界と課題

従来、食品価格の変動や最新情報を把握するためには、RSSフィードやメールアラートの活用、人間の目視による確認と手作業による転記が一般的でした。これらは導入や運用が容易である一方、情報収集の精度や網羅性に大きな限界があります。具体的には、価格変動に関する重要なキーワードや関連ワードを事前にすべて設定することは現実的に困難であり、想定外の要因や新たなトレンドに関する情報を見落とすリスクが常に存在します。さらに、複数の情報源から得られるデータを手作業で統合・分析する必要があり、属人的な運用となりがちです。

その結果、担当者の異動や退職時に情報収集の質が低下し、継続的な業務改善が難しくなるという課題も顕在化しています。特に、食品価格のように日々変動し、かつ多様な要因が影響する情報領域では、従来手法のままでは迅速かつ正確な意思決定に必要な情報を十分にカバーできません。

AIを活用した情報収集の優位性

こうした従来手法の限界を根本から解決するのが、株式会社リバースタジオが提供する次世代型情報収集サービス Station です。Station は、単なるキーワードマッチングではなく、AIによる自然言語処理と機械学習を活用し、業務プロセスに即した情報定義から収集・活用までを一貫してサポートします。たとえば「原材料価格の高騰」や「卸価格の変動」といったテーマに対し、関連するニュースや行政発表、業界紙、企業IR情報など、オンライン上の多様な情報源から必要なデータを自動で発見・収集します。

また、収集した情報は、価格データであればテーブル形式、重要な発表は要約、トレンド分析はグラフなど、用途に応じて最適な形式で出力されるため、分析や社内共有の工数も大幅に削減されます。これにより、食品価格の変動や更新情報をリアルタイムかつ網羅的に把握し、迅速な価格改定や調達判断につなげることが可能となります。Stationは、従来の人力・手作業に依存した情報収集の非効率を解消し、食品業界の実務における意思決定の質とスピードを飛躍的に高めるソリューションです。

具体的な導入効果

実際にStationを導入した企業では、100品目以上の食料品の市中価格について、リアルタイムのモニタリングを実現しています。手作業からの自動化により、工数・コストの大幅削減に成功しました。

具体的な改善内容として、これまでExcelやPDFで食料品価格を目視確認していた作業の自動化に成功しています。さらに、OCRによる読み取り、AIによる価格情報の抽出とCSV化により、手作業でExcelに入力していた作業を自動連携することで、データ処理の全工程を効率化しています。

この結果、価格情報の収集から分析、社内共有までの一連のプロセスが大幅に短縮され、より迅速な価格改定判断が可能になりました。

価格管理の高度化に向けて

食品業界における価格管理の高度化は、情報収集の自動化と分析プロセスの標準化により実現されます。従来の人力による情報収集から、AI技術を活用した次世代サービスへの移行は、業務効率化だけでなく、意思決定の精度向上と市場対応力の強化をもたらします。

まずは自社の監視すべき価格情報の範囲を明確に定義し、現在の情報収集プロセスにおける課題を洗い出すことから始めることをお勧めします。その上で、AIを活用した情報収集サービスの導入を検討し、段階的に自動化の範囲を拡大していくことが、持続可能な価格管理体制の構築につながります。

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