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2024年9月30日

通信法・電波法改正による無線機器認証要件の変更:企業が知るべき重要な規制動向と効率的な情報収集手法

日本の電波・通信関連制度は、5Gの普及や多様化するIoT機器への対応を背景に、この数年継続的にアップデートされています。2024年9月30日には「電波法施行規則等の一部を改正する省令」が公布され、関連規則の見直しが進みました。

また、電気通信事業法側では2020年4月1日からIoT機器等に関するセキュリティ技術基準(端末設備等規則第34条の10)が施行され、ルータやIPカメラ等に求められる具体要件が明確化されています。

5Gについては、日本では28GHz帯(3GPP n257:概ね27.0–29.5GHz)がミリ波の中心です。IoTの普及も進み、世界のアクティブIoT接続数は2023年時点でおおむね150億台規模と推計されています。

これらの動向は、無線機器の認証計画・製品企画・輸出対応に直結します。本記事では、日本の制度変更の「正確な要点」と、企業がとるべき情報収集の実務を整理します。

どのような情報か

通信法・電波法改正の背景と目的

  • 逐次改正の継続:2024年9月30日の省令改正をはじめ、電波法施行規則・無線設備規則・特定無線設備の技適規則などはテーマごとに随時見直しが行われています(施行日は項目ごとに段階的)。

  • 5G・ローカル5G対応:日本の5Gでは28GHz帯(n257)が主要ミリ波帯。ローカル5Gでも28GHz帯や4.6–4.9GHz帯が選択肢になります。

  • IoTセキュリティ:電気通信事業法側で2020/4/1からIoT機器等のセキュリティ4要件(初回パスワード変更促し/機器固有PW、アクセス制御、ファームウェア更新、設定保持)が既に義務化されています。

  • 国際整合:EUではREDのサイバー要件(3.3(d)(e)(f))が2025年8月1日に適用開始予定。対EU輸出では準備が必要です。

どんな企業がどんなシチュエーションで知る必要があるのか

  • 製造業(電子機器・通信機器メーカー)
    5G(特にFR2/28GHz帯)対応機器やネットワーク接続機器では、電波法の技適に加え、該当する場合は端末側セキュリティ要件も企画段階から織り込む必要があります。試験項目・評価観点が増えるケースはあるものの、審査期間が制度上一律に延びたわけではない点に注意。EU輸出がある場合はREDのサイバー要件(2025/8/1)も逆算して計画に組み込みます。

  • 輸入・販売事業者
    海外製機器でも日本国内で販売する際は日本の制度に適合させる必要があります。日本側で新たに独自の“サイバー適合マーク義務”が加わったわけではありません。輸出入の相手市場によっては、EU REDなど相手側の要件が別途必要です。

  • システムインテグレーター
    ビル・工場向けシステムで無線・通信機能を組み合わせる場合、機器の技適と端末側セキュリティ要件の両面で適合状況を確認。ローカル5Gの周波数利用も設計選択肢になります。

情報収集が重要となるシチュエーション

  • 製品開発計画策定時
    日本の要件(技適/端末側セキュリティ)と輸出先の要件(例:RED)を同時並行で設計に反映します。施行日・対象機器・市場別のSKU設計がポイント。

  • M&A・投資検討時
    対象企業のポートフォリオが日本制度と輸出先制度に適合しているか、将来適用される規制の影響を織り込んでバリュエーションを行います。

  • サプライチェーン管理時
    登録証明機関のキャパシティ、試験所のスロット、必要書類の完備度など実務ボトルネックを見える化し、計画的な試験アサインを行います。

  • 海外展開計画策定時
    日本(n257)と海外(例:EU RED)の要件差を踏まえ、共通プラットフォーム+地域別派生の構成でリスクとコストを最適化します。

実際に更新情報を知るための方法

従来手法の限界と課題

  • 官公庁サイトの定期確認
    総務省の電波利用ホームページや官報、e-Gov法令検索の定期チェックは基本ですが、更新が散在し、専門性の高い文書の解釈も必要です。

  • 業界団体からの情報提供
    JEITAやCIAJの情報は有用ですが、会員限定の内容が多く、速報性や自社事業への当てはめには追加工夫が要ります。

  • 法律事務所のニュースレター
    専門的な解説が得られる一方、個別企業の事情を踏まえた影響度評価までは含まれないのが一般的です。

  • Google アラートやRSS
    自動収集は効率的な反面、ノイズが多く、重要情報の抽出に人手がかかりがちです。

情報収集サービスStationの活用メリット

上記の課題を解決する最適な手法として、株式会社リバースタジオが提供する情報収集サービスStationの活用をお勧めします。

  • 高品質な情報収集の実現
    Stationは、官公庁サイト、業界団体、法律事務所、専門メディアなど、あらゆる情報源を AIにより自動収集・処理します。従来のRSSや検索機能では取得困難な情報も含めて、包括的な監視が可能です。

  • 関連情報の自動発見
    「通信法」「電波法」というキーワードを起点として、「技適」「認証」「IoT」「5G」「サイバーセキュリティ」などの関連用語はもちろん、「製品開発」「サプライチェーン」「投資判断」などの類似情報まで自動的に発見・収集します。

  • カスタマイズされた情報提供
    企業の業種、製品特性、事業規模に応じて、収集対象や優先度をカスタマイズできます。例えば、IoT機器メーカーであれば、関連する技術基準の変更情報を重点的に収集し、影響度分析と併せて提供します。

  • 多様な出力形式への対応
    法改正情報であれば条文対比表形式、施行スケジュールであればガントチャート形式、影響度分析であれば構造化されたレポート形式など、利用目的に応じた最適な形式で情報を提供します。

  • 要件定義から運用までの伴走支援
    単なる情報提供にとどまらず、企業の業務プロセスに合わせた要件定義から、実際の運用まで、専門コンサルタントが伴走します。導入後の効果測定や改善提案も継続的に実施します。

まとめ

通信法・電波法の見直しは、製造業を中心とした多くの企業に継続的なインパクトを与えます。2024年以降も改正は続いていますが、審査期間の一律延長やサイバー適合マークの義務化、2025年4月からのエコデザイン義務化といった主張は、現時点の日本制度としては確認されていません。実務上は以下の4点が肝要です。

  1. 日本の技適制度の逐次見直しに併走し、仕様・試験計画を早期にアップデートする。

  2. 端末側セキュリティ要件(2020/4/1施行済み)を前提に設計・運用方針を固める。

  3. 海外規制(とくにEU REDのサイバー要件:2025/8/1)への対応計画を前倒しで策定する。

  4. 表示・文書要件(2019年のeラベリング等)や任意ラベル(JC-STAR)の活用可能性も含め、社内の周知・手順書を整備する。

効率的な情報収集体制の構築は、リスク回避だけでなく、市場投入の迅速化やSKU最適化による競争力強化にもつながります。上述の実務ポイントを踏まえ、継続的なモニタリングと計画的な対応を推奨します。

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